アマミチュウ 沖縄県うるま市浜比嘉島 琉球列島(特に沖縄本島)を創造したとされる非常に重要な存在

沖縄移住物語

アマミチュ(アマミキヨ)は、沖縄の神話や琉球の創世神話に登場する女神で、琉球列島(特に沖縄本島)を創造したとされる非常に重要な存在である。彼女に関する言い伝えは古代琉球の信仰や世界観を理解するうえで欠かせないものだ。以下に詳しく紹介する。


アマミチュウ(アマミキヨ)とは?

アマミチュウ(アマミキヨ、アマミキュ、アマミチョ)は、琉球神話に登場する創世神で、特に女性神として崇拝されている。名前の「アマミ」は「天から降りた者」、「キヨ」は「尊い人」「霊的な存在」とされ、合わせて「天から来た尊い神」という意味になる。


アマミチュウの主な言い伝え

1. 天界からの降臨

アマミチュウは神々の住む「天上界」から地上に降り立ったとされる。彼女は、琉球の神話において「天帝」あるいは「天神」から命を受け、人間の世界を創り、整えるために遣わされた存在だ。

2. 琉球の国造り

地上に降り立ったアマミチュウは、沖縄の各地を巡りながら、山・川・田畑・住居など自然と文明の基礎を創造した。

代表的な創造地:

  • 久高島(くだかじま):最初に降り立った神聖な地。アマミチュウが最初に足を踏み入れた場所とされ、今も神事が行われている。
  • 知念半島:多くの伝承地があり、アマミチュウと関係の深い聖地が点在する。

3. シネリキヨとの関係

アマミチュウはシネリキヨ(シネリキュ、シニリキョウ)という男性神と共に、琉球の島々を創造したとされている。2神の間に生まれた子孫が、人間の始祖とされ、琉球の王や司(つかさ、神職者)の祖先となったという伝承もある。


信仰と文化的影響

  • アマミチュウは、ノロ(祝女、ぬーる)制度という女性神官制と深く結びついている。彼女は、女性が神に仕える立場にあるという琉球独特の神観念の根幹でもある。
  • 現代でも、久高島や各地の御嶽(うたき)での祈りの儀式において、アマミチュウへの祈りが続いている。
  • アマミチュウが降臨したとされる場所には、アマミチュウの墓(うたき)や石碑があり、地元の人々の聖地となっている。

アマミチュウの遺跡・伝承地

場所内容
久高島降臨の地。イザイホーなど神事が行われる聖地。
斎場御嶽(せーふぁうたき)アマミチュウが祀られる沖縄屈指の御嶽。世界遺産。
アマミチュウの墓(浜比嘉島)アマミチュウとシネリキヨが眠るとされる場所。

まとめ

アマミチュウは、沖縄の自然・文化・人々の信仰の中心にある「創造と祝福の女神」になる。その物語は単なる神話ではなく、今も生きている文化として、沖縄の人々の心に深く根づいている。

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